ばね指
指の腱鞘炎とも言われており、腱が通過するトンネルのような部分である腱鞘に炎症が起きることで発症します。主な原因は指の使い過ぎ、ホルモンバランスの乱れ、糖尿病など持病を持っていることなどがあげられ、腱鞘炎になると指の付け根の痛み、動きのにぶさなどが見られます。
手根管症候群
手首の靭帯には正中神経が通っており、靭帯が神経を圧迫することで手・指にしびれや運動障害が出るといった特徴を持ちます。初期段階では中指、人差し指に痛みやしびれが現れ、進行してしまうと親指から薬指までの範囲にしびれや運動障害が及んでしまいます。
母指CM関節症
親指の付け根部分のCM関節に関する疾患であり、物を握ったり掴んだりする際に痛みが出ます。初期症状ではCM関節部分の違和感が生じる程度ですが、徐々に痛みが増える特徴があります。加齢や指の使い過ぎ、ホルモンバランスの変化などが原因とされています。
ブシャール結節
手指の第二関節であるPIP関節の軟骨がすり減ることで、痛みや屈曲、変形などの症状が現れます。ペンをうまく握れない、布を絞る動作ができないなどが具体的な症状です。原因としては、加齢をはじめホルモンバランスの変化、遺伝、指の使い過ぎ、肝臓機能の低下など、さまざまなことが考えられます。
橈骨遠位端骨折
親指側にある腕の骨は橈骨と呼ばれ、橈骨の手首あたり(遠位端)は日常生活で負荷がかかりやすいため骨折症例が多くみられます。特に、骨密度が低下した高齢者が転倒時に手をついた際に骨折することが多く、治療内容はギプスやスクリューによる固定が一般的です。
指の骨折・脱臼
手指には指先からDIP、PIP、MP関節があり(親指の場合はIP、MP、CM関節)、指の脱臼とはこれらの関節が外れてしまうケースを指します。また、指関節の脱臼には骨折も伴うことが多く、脱臼骨折と呼ばれます。治療ではシーネによって固定され、必要に応じて変形癒合の再建手術なども行います。
尺側手根伸筋腱炎
尺側(小指側)の手首に炎症が現れて、痛みやしびれが起こる症状です。スポーツや家事による手首の使い過ぎや外傷などが主な原因であり、手首を捻る動作を行う際に痛みが現れます。アイシング、消炎鎮痛剤の処方、外固定などによって治療されます。
ドケルバン病
手首の腱鞘炎の一種であり、手首の腱鞘を通る腱に炎症が起きて動きがにぶくなってしまう症状を指します。親指の使い過ぎが主な原因であり、妊娠・出産期や更年期の女性でなりやすい疾患とされています。親指を伸ばす、物を握るなどの動作で痛みが出やすい特徴を持ちます。
へバーデン結節
手指の第一関節であるDIP関節に関する疾患であり、ブシャール結節と同じく関節の軟骨がすり減ることで痛みや変形を起こしてしまいます。加齢やホルモンバランスの変化が主な原因と考えられており、テーピングによる固定や薬物療法などで治療します。
関節リウマチ
関節が腫れて炎症を起こしてしまい、放置することで関節の変形や機能障害のリスクが出てしまいます。左右で同じ症状が生じやすい、関節を動かさなくても痛みが伴うといった特徴があります。手のこわばりやむくみ、動きに違和感などがある方はお早めにご相談ください。